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無題


メモ②












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>――その手に夢を掴むなら
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>―その命を犠牲に捧げよ
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>『…坊、叶エたい夢はアルカ?』
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>夢?
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>『叶えタい想い強まル時、道開く』
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>想い?道?
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>俺の夢…
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>「…ゃん、げんちゃんっ!」
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>ここは、とあるマンションの一室。
>部屋の主である真田源次郎の名を呼んでいるのは、幼なじみでお隣さんの上月佐助。
>
>大学に入ると同時に一人暮らしを始めた源次郎を心配した親が、佐助に泣きながら頼み込んできた日が懐かしい。
>頼まれなければ大学が提携している、安いアパートに住むはずだったのだが親を早くに亡くしている佐助に取って、源次郎の親は実の親のような存在なのだ。
>そのため、断ることは出来ず今に至る。
>隣に住むだけのはずが、朝起こすとこから食事まで…完全に親の代わりだ。
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>「げんちゃん、いつまで寝てるつもり!?踏み潰すよ?」
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>「っそれは困る!!」
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>「おはよ、起きたならすぐ顔洗う!」
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>ガバッという音が聞こえてくる勢いで、源次郎がベッドから飛び降り、洗面所へと駆け込んだ。
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>「まったく、これじゃ一緒に暮らしてるのと変わらないじゃん…」
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>溜息を一つ吐いて、源次郎のベッドメイキングをする。
>放っておけばいいものを…と源次郎本人に言われた日は、流石に殴るとこだった。
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>確かにそこまで世話を焼く必要などないが、これは一種の癖なのだ。ここじゃない、あちら側での。
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>「昨夜、前田の風来坊が来ていたな」
>「あぁ、宗次?本当早く自分の領地に帰って欲しいよ…」
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>顔を洗って、タオルで水分を拭き取りながら源次郎がリビングのソファーに座る。
>ベッドメイキングを終えた佐助は、源次郎に上着を渡してキッチンへと移動する。
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>「何故だ?風来坊がいると賑やかではないか」
>「げんちゃん明日から向こうでの食事抜きね。もちろん団子も」
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>テンポよく進む会話をしながら、用意しておいた朝食を並べていく。
>甘いものが好きな源次郎はココア、佐助はブラックコーヒー。
>これを飲まなければ始まらない。
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>「ってか、げんちゃんは大学で宗次に会わないからそんな呑気なこと言えんの!」
>
>「どこで会おうと風来坊の周りは明るくていいではないか」
>
>「あーげんちゃんには分からないですよねーはいはい」
>
>「む、今馬鹿にしたな?」
>
>「別にぃ?それより早く食べよっ」
>
>
>
>渋々食べ始めた源次郎に、嫌そうにするなら弁当渡さないと声をかけ、食事を急かす。
>今日は源次郎を起こすのに、少し時間を食い過ぎた…
>
>
>時計を一瞥して、バス間に合うかな、とする佐助であった。
>
>

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